ビアンケット
「ビアンケット」は、ブラシストロークを残しながら塗り重ね、表面を空白のキャンバスのように変化させるハンドペイントの技法です。
このハンドペイントは、メゾンを象徴するコードのひとつである「白」の概念をさらに発展させたものです。衣服やオブジェ、インテリアに施されたペイントは、時間の経過とともに塗装がひび割れ、やがて自然に色褪せることで、使い込まれた痕跡が表れていきます。
「ビアンケット」は、1989年にマルタン・マルジェラがデザインスタジオ用に、サルべーション・アーミー(救世軍)の古家具を白く塗り重ね、同じ年にその技法を「タビ」にも応用しました。
マット仕上げの白い塗料は、それぞれのオブジェに自然に付く傷や使用の痕跡を記録していくために、選ばれました。白衣にも表現されているように、ワークスペースや商品、チームメンバーを「白」で包み込むことは、中立的な枠組みとしての役割を果たします。
この技法は、バッグ、「レプリカ」スニーカー、「タビ」、プレタポルテなど、さまざまなカテゴリーのアイテムや、メゾンのクリエイティブな表現に取り入れられています。